Audio Dripperブログ

入荷した JBL DD55000 EVEREST

JBL DD55000 EVEREST

数年前に私的に鳴らしていたことがあるスピーカーのJBLDD55000。

変更しない方がいいですよ!と何度かお話してましたが、

強力なJBL SRシステムに変更され、下取りとして入荷しました。

DD55000は大型のJBLホーン・システムです。

しかもコンセプトはピュアな志向で、JBL社の現代フラグシップ・スピーカーの中で

ジム・ランの思想を一番色濃く反映された側面をもつスピーカー。

その理由は追々書きますが、一筋縄ではいかない筆頭でもあります。

中古 JBL EVEREST DD55000 ヴィンテージJBL買取したエベレスト。試聴室で展示
JBL EVEREST DD55000 FM ACOUSTICS FM245、LINN CD12

JBL DD55000の状態

全体的なコンディションは良好です。サランネットのダボがホーンを痛めている個体や、突板の剥がれや黒塗装部分のヤレが多いDD55000で、ビシッとしています。ホーン部分のダボ受けがヤレていますが整備交換します。ネットワーク類の整備もされていました。この状態がどうかはこれからです。また150-4Hはオリジナルを保ちギャザーエッジ部分の山、動きも大丈夫。

ユニットを外しているため音出しはしていませんが、内部配線材も純正のまま、吸音材もカーテンがかかった状態で良好です。キャビネットの造りはフラグシップ系JBLの中では一番コストがかかっている造りです。数十年ぶりに登場させるJBL社のこだわりが随所に感じられます。JBL DD55000 販売ページ ⇒

JBLDD55000のユニット構成

日本国内ではあまり人気がないかもしれませんが、その理由がいくつかあります。まず一つはサイズでしょうか?デザインは現在でもモダンかつ、佇まいからして何か感じるものがあります(笑)繊細な造りではありません。荒々しい彫刻像、オブジェのような佇まい。故山中敬三氏がMark Levinson No.20.6LやNo.26SL、STUDERなどで聴かれていたと思います。

ユニットですが、150-4Hはとても良いユニットです。150-4Cの現代版と言われていますが、実際はK145やE145と似ています。非常に厚いフレーム。コーン紙の質感はD130系ではなくE145系でしょうか。

JBL 左奥からD130、150-4C、150-4H
左奥からD130、150-4C、150-4H

JBL DD55000の能率は100dBあります。実測は若干下がるかもしれませんが、高能率です。ウーファー位置も良く床面の影響を受けないポジション。内部とバッフルから平行面はごくわずか。キャビネット重量の多くはこのウーファーを受け止めるために造られていると言っても良い構造です。最新のフラグシップ機キャビネットと造りや材質はちがいます。オールドスタイルですがコストがかかったものです。ワイドが90cm奥行き50cmはJBL OLYMPUS S8Rより面積をとらず意外と扱いやすい大型スピーカーです。


JBL DD55000のサウンド!

JBL dd55000の上から断面図
JBL dd55000の上から断面図

左図はDD55000の上からの断面図です。ドライバーは2425でネットワークには位相整合回路が入っているはずです。

ユニット構成はその昔からJBLでは高能率15インチウーファーと1インチスロートドライバーの組み合わせは定石でした。1950年代のHartsfieldやパラゴンでは2インチスロートドライバー+15インチウーファーの場合、ウーファーにはホーンロードをかけられ能率を上げていました。そういう意味ではDD55000はジム・ランの定石と言えます。特徴あるホーンはJBL2346というバイラジアルホーンで元々は天井SR用です。なので指向性が広いコンセプトがあります。DD55000の独特な臨場感もこの辺りに秘密がありますね。ただし、この広さが良い時と難しい場面もあります。ですが、本来のDD55000はグルーヴ感とLIVE感が出るジムランサウンドになるはずです!


久しぶりに鳴らすJBL DD55000は楽しみです。どんなアンプがいいか、どれだけのワイドを確保するか?6メートルか、3メートルか…….いろいろ妄想中♪この辺は皆さまと変わらないかもしれません。商品ですので販売もしますし、鳴らし方の秘策も取り組みます!

JBL DD55000 販売ページ ⇒


旧カフェANNEXルーム、東京を離れて。

2月からJBL HartsfieldとDD55000、JBL OLYMPUS S8RがAudio Dripper TOKYOのVintageサロンでお聴き頂けます。日本橋試聴室はホーン型(ALTEC A5 1505Bを予定)となりますが、ゆったり寛げる様じ什器を搬入中!また2月中旬から東京郊外の旧カフェでVITAVOX CN191など数セットをセットします。音量はほどほどとなるかもしれませんが、ご興味がある方はご案内します。


JBL DD55000 仕様


 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型
使用ユニット 低域用:38cmコーン型(150-4H)
中域用:ホーン型(2425H+2346-1)
高域用:ホーン型(2405H)
インピーダンス 8Ω
音圧レベル 100dB SPL(1W/1m)
許容入力 250W
クロスオーバー周波数 850Hz(12dB/oct)、7.5kHz(12dB/oct)
外形寸法 幅920×高さ1,410×奥行510mm
重量 145kg(実質120Kg程)