1980年代に登場したPAM-2,KSA-50,KSA100
KMA-100の音質は今なお魅力溢れる音。

Krellの登場は当時ハイエンドオーディオとして定着したMark Levinsonと
拮抗するクオリティのプリアンプ、パワーアンプが登場したと思われた方も多かったはずです。
音の特徴としては、密度感がありながらもフワッとした中高域と重いウーファーを
難なく駆動させるドライブ能力にありました。
KrellのA級ドライブ。
ドライブ能力は当時のアメリカの主流だったアポジーやサウンドラボなどのプレーナー型スピーカーに充分な
パワーを送るためのものでした。最低インピーダンスが1Ωまで下がる厳しいドライブ環境です。
Krellアンプの設計者であり音決めをしていたダン・ダゴスティーノが使っていたスピーカーは
Apogee Big APOGEEやシンティラでした。公称4Ωや2Ωですが、実際は1Ωを切るほどパワーアンプに厳しいスピーカー。
Krellの初期や第二世代のパワーアンプはアポジーのようなインピーダンス変化が厳しくなっても
リニアに追随しスピーカーを駆動することを第一として開発されました。
当時の日本におけるKrellアンプの魅力とは?
クレルが登場した1980年代に日本のオーディオマニアに人気があったスピーカーは
JBLやタンノイなどのホーンスピーカでした。特にブルーバッフルのJBLモニタースピーカーは人気がありました。
当時ブルーバッフルのJBLモニターから一体感をもってスムーズな音を引き出すことは難しいものでした。
特にJBL4343や4344、4355などの4wayで採用された、能率のいいドライバーとマスコントロールが
付加された38cmウーファー(2231Aや2235H)を擁したユニットをネットワークで駆動させるには
パワーアンプに力と分解能がないとバランスがとれるものではありませんでした。
コーン紙の質量が1つあたり120gあります!2個で240gを電流で駆動させることになります。
当時のJBLユニットで質量ある振動板モデルとの相性はMark Levinson等と同等以上と評価する方が多かったと記憶します。
設計者のダン・ダゴスティーノは当時ジャズファンで最終的な音決めは
自分の好きなJAZZで決めていたと後年語っていました。
KrellのKSA-100やKMA100等は重いウーファーを上手く制御し、
温度感がある瑞々しい音質を聴かせてくれました。
サイズの小さなA級50WのKSA-50でも瑞々しい音を聴かせてくれました。
どちらも新鮮で躍動感のある組み合わせで人気がありました。
Krell pam2、pam3,ksp-7b、KBL、KSA50,KSA100、KSA200,KMS100、KSA80B、
MD1,MD2、一体系CDPなどはスタッフが取り組んだKrellです。
【Krell・クレル メモ】
・Krellのパワーアンプですが、KSA50や100初期モデルの前面パネルはメッキを施したような光沢のあるパネルです。回路はいたってシンプルですのでトラブルが少ないパワーアンプです。冷却ファンでトランジスターを冷やします。この頃のメタルトランジスターがKrellパワーアンプの音の瑞々しさのベースとなります。初期モデルは真空管パワーアンプのように手配線が多く音の良さに繋がっていました。
・既に発売から30年以上経過したA級動作のパアーアンプですので、ほとんどのパーツが回路設計規定値からずれた数値を示すものです。電解コンデンサーは交換時期を過ぎていますので、購入される際は状態をご確認ください。例えばKSA100パワーアンプのコンデンサー交換は部品代で10万円以上かかる場合があります。現在この時代のKrellパワーアンプの音を知ることは困難です。単なる修理ではなく、トータルで整備をかけたKrellは現在でも魅力がある音でございます。
・トランジスタの状態も厳しいものですのが、交換が必要な場合は不具合のあるトランジスタだけを交換すると製造年代等が異なる事になりフォーカスが若干甘くなります。クレルのふわっとした部分の秘密でもあるのかもしれません。
・ヒートシンクがついたKSA80(B)やKSA200、KMA160等も初期モデルの設計思想を踏襲しております。ヒートシンク付きモデルはよりユニバーサルな音の傾向があると言えます。こちらもAクラス動作です。初期モデルとの差は設計段階の違いよりも、永年の整備状況による個体差の方が差が出ます。
・以降のモデルはA級動作とAB級動作が混合するタイプとなります。日本の家庭内で能率93dB以上のスピーカーですとAクラス動作が主な領域になると思います。スタンバイ機能が備わり、初段へは電流を流す状態となります。
Krellプリアンプ
・プリアンプの初期モデルはPAM-1と言われていますが音を聴いたことがございません。RFエンタープライゼスが輸入した当時はPAM-2となっていました。1シャーシ・モノブロック構造で電源ユニット(トランス等)は左右別々となっていました。ボリュームはスペクトロール社のボリュームを左右ch別途でコントロールします。こちらのボリュームも製造年代により変わります。操作タッチに巻線のような感触が伝わります。アポジー等を想定していましたのでゲインカーブも特殊な立ち上がりです。酸化被膜が付くとなかなかとれませんので視聴の際はボリュームの感触とノイズをご確認ください。現在ではボリュームの代替パーツはほとんどありません。
・Krellプリはモデルによって内部基盤スイッチでフォノやCDプレーヤー、ゲインの切り替えが可能なモデルが多数ございます。PAM-3等は当時のCDプレーヤー毎の設定が可能だったはずです。この時代のプリの基盤レイアウトは非常に美しく理路整然としたものでした。
・KRSやKRS2等から音造り変化があらわてきた記憶がございます。どちらもA級動作のプリアンプです。以後KBL、KRC、KRC2等のモデルが登場しましすが初期モデルとは相当に音造りが変わりました。
Krell・クレル プリアンプ、パワーアンプ 買取ご参考額(中古の買取保証額となります)
プリアンプ
Krell PAM2 ¥180,000~ 2018年¥240,000.
Krell PAM3 ¥150,000~
Krell KBL ¥170,000~
Krell KRC ¥240,000~
パワーアンプ
Krell ksa-50 ¥160,000~
Krell ksa-100 ¥200,000~ 2018年度¥240,000.
Krell kma-100 ¥270,000~
※目立つ傷や動作不良等はご相談ください。
KRELLプリアンプ&パワーアンプ在庫(2018年2月16日現在)
KRELL KSA50、KSA100,KMA100MK2、 KRELL KRC2、KBL、PAM2プリアンプ在庫!
初期Krell KSA-50・KSA-100・KMA100・KSA-80・PAM-2は
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メールでのお問い合わせ info@kaitori-audiodripper.jp
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